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院長のコラム

自律神経の乱れによる症状

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便秘

 大腸は、私達が食した内容物を、混ぜたりくだいたり送ったりと、アコーディオンを開いたり縮めたりの様な蠕動運動をして、水分は体内に吸収し、体内に取り込まれた栄養素以外のカスを、便にして体外へ出す働きをしています。それを促す様に、脳からの神経伝達が、『胃 ・結腸』反射として、自律神経の神経反射が起こる様にもなっています。

 朝に目覚めてから朝食を摂りますと、当然の事、胃袋に内容物が入ります。胃袋に新しい物が入って来ますと、脳は大腸の結腸に指令を出して、『この人は新しい物を胃袋に入れたので、古い食べカスとなっている、大腸内の内容物を外に出す準備をしなさい』と神経反射を起こしてくれます。

 大腸の、上行・横行・下行・S状の4つの結腸は、了解しましたとばかりに、蠕動運動を開始するのです。この神経反射を最大限に働かせる為にも、朝食を食べる事なのです。

 それと、自宅で用を足せる位の、時間の余裕が欲しいと思います。しかし、比較的に若い人達では、朝の余裕が無く朝食は抜きで、起きて直ぐに仕事へ行く方が多いのではないでしょうか。これでは本来の体内時計のリズムを、自分で閉ざしてしまっています。

 睡眠不足も神経細胞にダメージを与えます。理想的な睡眠時間は8時間だそうですが、色々な方に睡眠時間を聞きますと、5~6時間位の話を良く耳にします。疲れた神経細胞では、良い仕事ができません。

 この様な状態に骨盤の歪みが、大腸を圧迫します。特に上行・下行・S状・結腸は、骨盤内に有り、ダイレクトに骨盤の歪みから強い圧迫を受け、蠕動運動を鈍くします。

 便秘になる要素が揃ってしまうのです。

 では、朝食はちゃんと摂り、用足し時間も有り、睡眠もまぁ足りているけど便秘である方の場合、正に骨盤の歪みが原因だと云って良いと思います。関連して、S状結腸側の左股関節の過緊張・強張りも、要因の1つです。それは正に左股関節・左下腹部・左大腿の付け根は、便の出口側だからなのです。

 数回の治療を受けて頂き、全身のバランスが整い、関節と筋肉の柔軟性が維持されて来ますと、体内時計のリズムが正常化します。

 生活に不規則な人は、まず基本的な部分を直す事と、骨盤・骨格のバランスを整える事が大事です。

 朝食についての追伸ですが、朝に起きて、これから身体を使う為の、脳へのエネルギーを与えるのが朝食なのです。コンピューターが栄養不足では、身体への良い指令や、思考力にも不備が生じます。是非とも朝食をしっかり食べる様にして下さい。

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