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院長のコラム

骨盤・骨格・筋肉の特徴

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骨盤の構造と歪みの特徴

 骨盤の構造は、真後ろの仙骨と、左右一対の腸骨の3個の骨の結合体として、身体の中心に位置しています。  

 ・上半身では背骨の受け皿になります。  

 ・下半身では股関節が付き、足の起点部となります。  

 身体の中心が不安定では困ります故に、仙骨と左右の腸骨の接合部位『仙腸関節』と、左右の腸骨が身体の前の位置で接合する、『恥骨』の部位を、強靭な靭帯で支持されています。恥骨の中央には線維軟骨が挟まり微妙な動きの良さを作っています。  

 この骨盤の仕組みが、私達が歩いたり、走ったりの動作や、女性の出産時には大変役に立っているのです。  

 強靭な靭帯の中で、左右の仙腸関節と恥骨は、微妙に絶妙な動きの良さを持ち、私達が滑らかに動ける様にしてくれています。  

 強靭とは、とても『強い』の意味ですが、とても『しなやか』でもあるのです。  

 この骨盤が常に身体の中心からズレなければ良いのですが、色々な原因により歪みを作ります。患者さんをうつぶせにさせて、触診・観察を致しますと、仙骨が左側に微妙なズレを作り、仙骨の1番下の尾骨が確実に左側にズレています。骨盤の上の背骨は、首から下の肩甲骨から背中の半分位迄(胃袋の真後ろ位)が緩やかに右側に湾曲して、その下からは緩やかに左側に湾曲していきます。背骨全体の流れで見ると、逆S字状の湾曲となります。  

 身体がこの状態である事は、必ず左右の足の長さに違いが出来るのですが、右足が短くなる人、左足が短くなる人の、真逆の二通りに分かれます。ここで不思議に思ったのが、足の長短が全く逆なのに、背骨の湾曲の仕方は全員同じであると云う事なのです。この事に関して、はっきりとした答えは分からないのですが、私の持論としては、背骨がS字状湾曲になると、腰の部位の骨が右側に湾曲してきます。それは、右側に有る肝臓に圧力をかける事になると思います。身体の中で一大化学工場として、多大な仕事をしている肝臓に負担がかからない様に、腰骨は左側に除けるべく、逆S字ラインにしてくれている。それは正に神様の技なのではないか⁉︎です。  

 因みに、肝臓の化学工場としての働きを、人間の手で工場として作るとしたならば、東京ドーム1個分の巨大な工場に成るそうです。『あのレバーが!?』と、改めて考えてみますと不可解な不思議な感じがします。  

 そんな凄い物を、私達は右の脇腹の中に持っているのです。肝臓の仕事が低下すると身体には大変なマイナスになる為に、神様の技が私達を助けているとしか思えないのです。  

 さあ皆さんも、お互いに骨盤・骨格のバランスを確認してみましょう。受け手はうつぶせです。  

 ・左右の足の長さ(爪先と踵を合わせてみる)  

 ・仙骨全体と尾骨の位置(身体の中心線を引いて比べて見る。中心より左側に)  

 ・背骨のライン(背骨に中指を当て、人差し指と薬指も合わせ3本の指で背骨のラインをなぞる。上部で右側、下部で左側)  

 身体の中心線を見立て、ゆっくりじっくりと観察して下さい。『なるほど』と、うなずける筈です。  

 骨盤を支持している、『強靭な靭帯』のヨレ・ズレが骨盤全体の歪みの原因です。  

 身体の中心の骨盤の歪みが、全骨格の微妙な歪みを作り、色々な身体の不調の原因となっているのです。  



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